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wikipediaにあった十七条憲法の現代語訳を、日本⇒会社、人民⇒社員、為政者⇒マネジメント・上司、という形でビジネス文脈に置き換えてみると、今の時代においても何一つ違和感なく通じるものがありました。
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1.和をもって貴しとする
2.コンプライアンス重視で社内は治まるからルールを周知徹底せよ
3.経営理念が社員をひとつにする根本である
4.上司も部下もお互いに礼節を守る
5.マネジメント層は現場の声をしっかり聞かなければならない
6.不正やコンプライアンス違反はルールに則って是正する
7.職責は明確に定義する
8.上司は部下の模範となるような仕事ぶりをせよ
9.上司は何事にも誠実たること
10.部下が思うように動かないときは叱責ではなく理解をすることが肝要
11.部下の功績を公正に評価すること
12.私利私欲で仕事をしてはいけない
13.マネジメント層はお互いの職責を知って相互に補完できるようにする
14.ライバルの実力や功績を嫉妬してはならない
15.目的達成のために心をひとつにせよ
16.生産性をあげていくには部下の業務管理が非常に大事である
17.重大事項は独断ではなく議論を尽くして決めること
特に10は、部下指導に悩む方にはぜひ参考にしてほしい内容です。
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「他人が自分にさからったからとて激怒せぬようにせよ。 人にはそれぞれ思うところがあり、その心は自分のことを正しいと考える執着がある。他人が正しいと考えることを自分はまちがっていると考え、自分が正しいと考えることを他人はまちがっていると考える。しかし自分がかならずしも聖者なのではなく、また他人がかならずしも愚者なのでもない。両方ともに凡夫にすぎないのである。正しいとか、まちがっているとかいう道理を、どうして定められようか。」
(wikipedia 十七条憲法現代語訳より引用)
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いかがでしょうか?
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当時の為政者(推古天皇と聖徳太子)はまさに”雲上人”だったにもかかわらず、「自らの考えだけで政治をすすめてはいけない」「自分たちが必ずしも正しいわけではない」「だから皆で意見を出し合って良い世の中にしていこう」と説いたというのはまさに驚きです。
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聖徳太子も十七条憲法もフィクションだという説もありますが、その是非は置いておいて、この”和の精神”こそ日本人の原点であり、今も変わらないものだということを肝に銘じて、日々の業務にあたっていきたいと思います。